更年期

GSMはどんな病気?|40歳以上女性の10人に1人が発症?

Summary

比較的新しい概念の「GSM」とは
このような症状はありませんか?GSMチェックリスト
閉経後3年で約半数の女性が腟乾燥症状を自覚

 

較的新しい概念の「GSM」とは

GSMという言葉を聞いたことはありますか?GSMとは閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM:Genitourinary Syndrome of Menopause)のことをいいます。
GSMは2014年国際女性機能学会及び北米閉経学会により提唱された比較的新しい概念であり、更年期頃からの性ホルモン低下による膣萎縮が原因で生じる外陰部の乾燥や性ホルモンの低下に伴う性交痛や尿失禁などの生殖泌尿器系の様々な症状の集合体として定義されます。

 

このような症状はありませんか?GSMチェックリスト

POINTGSMの症状は大きく分けると次の3つに分類されます。

 

性交トラブル

  • 性交痛がある
  • 以前より濡れにくくなった
  • 以前のり感度が低下した など

女性ホルモン低下により膣内が濡れにくくなり、挿入時に摩擦を起こし痛みが生じます。特に性行為の間隔が長く空いてしまい、久しぶりに性交渉がある際に初めて膣が硬く狭くなっている事に気が付く方もいらっしゃいます。

外陰部トラブル

  • においがきつくなってきた
  • かゆみやヒリヒリを感じる など

女性ホルモンの分泌が低下することで、外陰部(大陰唇・小陰唇)が萎縮してしまい、かゆみや乾燥を引き起こします。対処せずに放っておくと痛みやひりつきが出たり増したりする場合もあります。

膣トラブル

  • 膣内の乾燥
  • 膣のゆるみ
  • おりものが増える
  • 尿漏れが増えてきた
  • カンジダ膣炎や細菌性膣炎に頻繁にかかるようになった
  • 膀胱炎にかかりやすくなった など

エストロゲンが膣粘膜を潤して丈夫にしていますが、閉経後に女性ホルモンの分泌が低下し、膣の壁が薄くなることで、膣の乾燥・ゆるみや性交時の出血を引き起こします。
また、GMSの方は膣内常在菌(デーデルライン桿菌)が減少し膣内の自浄作用が働かなくなります。そうなることで細菌感染や炎症を引き起こしやすくなる原因にもつながります。乾燥の他に膣のゆるみを引き起こす場合があります。

 

閉経後3年で約半数の女性が腟乾燥症状を自覚

閉経後約3年で膣の乾燥を感じる方が多いと言われていますが、閉経前に症状が出る方も半数以上いると言われます。また、「日本における40歳以上79歳以下の女性のうち6%がGSM症状を有していることが確認された」との報告があります※1
最近注目を浴びているデリケートゾーンケア。GSMのセルフケアとしても注目されています。排泄障害を防ぎ自立した健康生活を長く楽しむためにも正しい膣ケアや骨盤底筋運動を取り入れてみてください。

※1:小林製薬株式会社202111月報告「日本初報告*!40歳以上女性の10人に1人が発症!? ~閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM)とは~」HPhttps://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2021/211122_01/

 


 

このコンテンツは、病気や症状に関する情報を提供するものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分・効能を保証するものではありません。

 

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ikue tokuhiro

ikue tokuhiro

理学療法士・更年期ケアスペシャリスト 女性医療・排泄機能の特に尿漏れで悩める方に寄り添う理学療法士。 3児のアラフォーワママ、一人目妊娠時に尿漏れを経験しウィメンズヘルス分野をより深める。アメリカや日本の専門家から骨盤底や産前産後の理学療法について学びを継続。地域のママに身体ケア講座を提供、産前産後から更年期までの女性のマイナートラブル改善をサポートし日常生活が快適に過ごせるようお手伝い。生涯、自分の口から食べる、足で歩いく、トイレで排泄することを目指しています。

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